キャラクターに興味のある方であれば、「キャラクターマーケティングの仕事に就きたい」と考えることもあるのではないでしょうか？しかし一体どのような仕事なのか、どのようにして就職・転職までつなげれば良いのか…と、悩んでいる方もいるはずです。

今回の記事ではキャラクターマーケティングの仕事について、就職・転職方法もあわせて幅広くご紹介していきます。基本的な知識を身につけておけば、就職・転職後もやりがいを持って働けるでしょう。

キャラクターマーケティングとは？

「キャラクターマーケティング」とは、キャラクターを前面に押し出したマーケティングのことです。しかしなぜ、マーケティングにキャラクターが必要なのでしょうか？その目的やメリット・デメリットについて解説します。

目的

キャラクターマーケティングは、独自性の高いキャラクターを用いることにより、競合他社との差別化をはかることを目的とします。キャラクターを周知してもらえることは、いわば企業としてのブランディングの成功と同義です。商品やサービスの特徴だけでは、競合他社と差別化するのが難しいかもしれません。

しかし視覚的に印象的なキャラクターがいれば、企業としての独自性を生み出せます。またキャラクターの性格によって、感情移入や共感を引き出せることもあるでしょう。

メリット

● ブランドとして認知されやすくなる
● 共感や愛着により企業と消費者との関係性が強固になる
● 伝えたいメッセージを伝えやすくなる
● 商品化および収益増に役立つ
● SNSとの相性が良い

キャラクターマーケティングの最大のメリットは、やはりブランドとして認知されやすくなることでしょう。キャラクターによって愛着を得られたり、企業側が伝えたいメッセージが伝わりやすくなったりすることもメリットです。

またキャラクターを活用すれば、商品化して収益増にも役立てられるかもしれません。キャラクター画像はSNSとの親和性も高く、マーケティング力の強化にも役立つでしょう。

デメリット

● 版権問題が生じることがある
● ブランドイメージが崩れることがある
● 人気がでるキャラクターを作れるとは限らない

デメリットとして考えられるのは、版権問題です。すでにあるキャラクターとデザインが類似してしまった場合は権利問題が、既存キャラクターを使う際の交渉や版権使用料にて問題が起きたりする可能性があります。

またオリジナルキャラクターをデザインする際には、キャラクターを作ったとして、人気がでるかどうかはわかりません。デザインによってはブランドイメージが崩れてしまう可能性もあるため注意が必要です。

ポイント

● ターゲット層や用途・目的にあった活用方法を考えること
● ブランドイメージにあったキャラクターを設定すること
● 競合他社との差別化を明確にすること

キャラクターマーケティングを成功させるには、まずはターゲット層を見極めましょう。そのうえでどのような用途・目的でキャラクターを活用するのかを明確にし、ブランドイメージにあったキャラクターを設定することがポイントです。

また競合他社と似たイメージのキャラクターだと、消費者に混乱を招いてしまいかねません。差別化の意味もあることから、独自性の高いデザインを心がけてください。

キャラクターマーケティングの成功例

それではキャラクターマーケティングに成功した事例を4つご紹介します。どのようにデザインや設定をすべきか迷っている場合、以下の成功例が参考になるでしょう。

ハローキティ

まずは「ハローキティ」で成功した事例です。言わずと知れた株式会社サンリオの看板キャラクターであり、海外展開の際のマーケティングにも役立っています。

自社内のマーケティングだけでなく、コラボマーケティングでも成功を収めているハローキティ。近年では企業によるSDGs情報を発信するためのキャラクターとしても利用されています。

くまもん

熊本県のご当地キャラクターである「くまもん」は、ゆるキャラの先駆者とも言える存在です。もとは九州新幹線開業のためのアピールキャラクターとして設定されましたが、全国的な人気が高まりました。今でも多くの商材で見られるのは、熊本県からの認可によって、個人や企業が無料でくまもんのデザインを使用できるという戦略を打ち出したためです。

また色やデザインがシンプルなため、さまざまな商材との親和性が高いことも成功した理由でしょう。

ドラえもん

「ドラえもん」は朝日新聞のキャラクターマーケティングに利用されていました。どのような年代の方でも知っているキャラクターであるため、年代を問わず訴求できたことで成功した事例です。

また新聞は従来、掲載されている内容が簡単ではありません。しかしドラえもんという子どもにも人気のキャラクターに語らせることにより、子どもにも受け入れられやすい記事作りが可能となりました。

Ponta

コンビニエンスストアのキャラクターとして知られている「Ponta」は、親しみやすいデザインで開発されたことによって成功した事例です。さまざまな業態で活用されただけでなく、関連グッズやLINEスタンプでも人気を博し、ブランドイメージ向上のために貢献しました。

Pontaのキャラクターが描かれているだけで、同一企業のサービスであることを認識できるでしょう。ポイントサービス制度のイメージキャラクターでもあるため、ポイントを貯めている方にとっては、Pontaがポイントを獲得できる店舗の象徴ともなっているはずです。

キャラクターマーケティング会社への就職・転職

それではこれからキャラクターマーケティング会社に就職・転職したいと思った際には、どのようにすれば実現されるのでしょうか？ここからはキャラクターマーケティング会社での業務内容とともに、就職・転職の検討をしている方に向けて知っておいていただきたいことを解説します。

業務内容

まずキャラクターマーケティング会社では、キャラクターの企画や開発、協業パートナーの獲得が主な業務内容となります。つまり、キャラクターを作り上げ、それを通じてどのようにマーケティングを行うかを提案する仕事です。

企業によって業務が分かれていることもありますが、制作、パートナー獲得、PR、ビジネス化の4つが主な仕事内容です。

就職・転職の方法

就職や転職を目指すには、アニメ制作会社に勤務していた経験があると有利です。アニメ制作会社に似た業界でのプロデューサー業務を経験した方でも、同等の経歴として扱ってもらえるでしょう。

やはり実際に、アニメやキャラクターに関連する業務を経験していた方は、採用される確率が高まるはずです。もしそのような経験がなくても、キャラクター制作への強い熱意があれば、採用される可能性もあるかもしれません。

就職・転職の注意点

キャラクターマーケティング会社に就職・転職する際には、次のようなポイントに注意しましょう。

● キャラクター運用の施策を提案する能力が求められることがある
● インセンティブ制度により給料が不安定なケースもある

就職・転職しても、『キャラクターのデザインや開発だけができる』仕事である可能性は低いでしょう。多くの場合、依頼されたキャラクターの運用方法やマーケティング手法を提案する能力が必要となります。

インセンティブ制度により、担当したキャラクターがどれほど利益を生み出したか、利益率に基づく給与体系であることも少なくありません。キャラクターをデザインするだけでなく、マーケティングで活用され、利益を生み出すことで報酬を得られるシステムです。

キャラクターマーケティング会社を目指すなら基本を押さえて

キャラクターマーケティングとは、新しいキャラクターを生み出し、企業の発展に貢献できる素晴らしい仕事です。過去にはハローキティやくまもんなど、現在ではほとんどの人が知っているキャラクターも生み出されてきました。

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