「スーツアクター」と呼ばれる仕事は、一般的な企業に就職するよりも特殊です。そのため「どうすればなれるのか？」「どうやって仕事を得るのか？」「給料は？」と、さまざまな疑問を抱き、一歩を踏み出せない方は多いもの。

そこで今回の記事では、スーツアクターという仕事について、詳しい情報をご紹介します。仕事の内容ややりがい、給料について。さらにどのようにしてスーツアクターになるのか、なり方についても解説していますので、スーツアクターとして活躍したい方はぜひ参考にしてください。

スーツアクターとは？

まずは「スーツアクター」とはどのような仕事であるのか、内容について解説します。やりがいや着ぐるみアクターとの違い、給料についても触れていきますので、スーツアクターを目指したいと思われている方はぜひ参考にしてください。

仕事内容とやりがい

スーツアクターとは、俳優の代わりにスタントを行ったり、着ぐるみやヒーロースーツを着て演技をしたりする仕事です。たとえばアクションショーの戦闘シーンで華やかなアクションをしたり、格闘をしたりします。

俳優の代わりにスタントを行う場合は、炎に包まれる場面や飛び降りるシーンなど、危険が伴う演技が任せられるのが一般的です。いわば「スタントマン」と呼ばれる仕事と変わりありません。

以上のようにスーツアクターとは、アクションをメインにしたシーンで活躍する仕事であり、スタントマンの仕事と大差がないと考えればわかりやすいでしょう。

職場

職場は仕事内容によって異なります。たとえば俳優の代わりとしてアクションをするのであれば、ドラマや映画の撮影現場となるでしょう。ヒーローや戦隊モノのアクションをするのであれば、遊園地やアトラクションショーを行う施設で働くことになります。

ご当地キャラクターの着ぐるみを着てアクションを行うのであれば、遠方に出向かなければならないこともあるかもしれません。仕事の内容によって、勤務する職場が頻繁に変わる可能性があるのがスーツアクターの特徴です。

着ぐるみアクターとの違い

着ぐるみアクターとの違いは、着ぐるみであるかどうかです。スーツアクターと着ぐるみアクターは仕事内容が似ていますが、異なる点もあります。場合によってはスーツアクターが着ぐるみアクターとしての仕事を請け負うこともあるでしょう。

しかし着ぐるみアクターは、基本的に着ぐるみの中に入って演技をする仕事です。それに対してスーツアクターは着ぐるみ以外のキャラクタースーツを纏うこともあります。

女性や男性の有名人

スーツアクターの中でも特に名前の知られている有名人についてご紹介します。

【男性有名人】
● 高岩成二さん
● 唐沢寿明さん
● 藤岡弘さん
● 福田健次中間市市長

【女性有名人】
● 五味涼子さん
● 坂梨由芽さん

高岩成二さんは菅田将暉さん、福士蒼汰さん、吉沢亮さんなどが出演した仮面ライダーシリーズでスーツアクターを務めていました。唐沢寿明さんや藤岡弘、も、同じく仮面ライダーのスーツアクターとして活躍した過去があります。

異例なのは、福田健次中間市市長です。かつてはローカルタレントや俳優として活躍していて、スーツアクターも経験したことがありました。男性のみならず女性でも有名なスーツアクターはいます。五味涼子さんと坂梨由芽さんが代表的でしょう。特撮やヒーローショーにて活躍している女性たちです。

スーツアクターの中には、このように有名になって俳優になったり、スーツアクターとしての経歴を積み重ねたりしている方も少なくありません。

給料

スーツアクターの給料は日給として換算すればかなり高額であるとされています。そのため名前が知られていない俳優の間でも、人気の高いアルバイトでしょう。

着ぐるみアクターの派遣料を一例としてあげますが、8時間以内の勤務で28,000円以上とされています。時給換算で3,500円となるため、仕事としてはかなり割の良い仕事と言えます。アクターのレベルによっては、さらに高額を期待できるかもしれません。

スーツアクターの仕事では顔や声は出ませんが、高額な報酬がもらえる可能性が高い仕事だと言えるでしょう。

スーツアクターになるには？

それではスーツアクターになるための方法を3つご紹介します。

養成所や芸能事務所などでレッスンを受ける

まずはスーツアクターの養成所や芸能事務所でレッスンを受ける方法が代表的です。専門学校の中には、アクション俳優専門の学部を設置していることがあります。殺陣や武術、スタント・演技の技術を学べるため、スーツアクターにとって必要な技術と知識を習得できるはずです。

もしくはアクションショーの代理をしている事務所でレッスンを受ける方法も考えられます。ただし、事務所に所属する場合は、ある程度スーツアクターとしての技術が身についている必要があります。基礎からレッスンを受ける場ではなく、仕事を受けるための場と考えてください。

テーマパーク・商業施設などに就職する

テーマパークや商業施設に就職するのもひとつの方法です。ヒーローショーを開催している施設に就職をすれば、ショーに出演する機会を得られるかもしれません。

しかし養成所のように、スーツアクターとして働くための指導を受けられる場ではありません。中には未経験でも可とされる場合もありますが、高度なアクションが要求されるなら事前の訓練は必要となるはずです。

派遣会社・イベント会社・事務所などに所属する

最後に派遣会社やイベント会社、事務所に所属して仕事を請け負う方法について解説します。

着ぐるみアクターやスーツアクターを専門に派遣している企業では、プロのアクターを派遣できることをセールスポイントにしているところがあります。スーツアクターとしての技術を身につければ、派遣会社やイベント会社に所属して、ショーの開催にあわせて仕事をもらえるでしょう。

スーツアクターの求人募集を探す際の注意点

スーツアクターの求人募集を探す際には、次のようなポイントに注意してください。

● 「良さそう」という第一印象だけで選ばないこと
● 求人情報の基本項目をもれなくチェックすること
● 雇用期間と働き方を確認すること
● 手当の充実度に紛らわされないこと
● 勤務地と転勤の有無に問題がないこと

求人募集を探す際には、まず「良さそう」と思った感覚だけで選ばないことです。求人情報の基本項目や雇用期間と働き方をチェックして、実際に雇用されても問題がないことを確認しましょう。

雇用期間は有期と無期の2種類があります。有期であれば派遣社員、無期であれば正社員と判別できます。しかしスーツアクターの場合、正社員として雇用されても働き方は派遣社員のようであることが少なくありません。出向や派遣が主な勤務形態であることもあるため、ご自身にあった働き方を見つけてください。

そして求人を探す際に重要なポイントである手当に、紛らわされないことも注意点のひとつです。充実しているほど良いと考えられがちですが、手当が充実している反面、基本給が低かったり、とりあえず注目を集めて応募者を集めたいと考えたりする企業もあります。求人募集を探す際には、客観的視点で全体のバランスの良い企業を選ぶことがポイントと言えるでしょう。

スーツアクターになるには基本的な知識を把握して

スーツアクターの仕事は特殊であり、一般的な企業に就職するのとはわけが違います。そのためなるためにはどのように動くべきかを把握してから目指すことが必要です。

また企業に就職できたとしても、働き方や雇用形態は企業により千差万別。ご自身の希望する働き方を検討して、適切な企業を探さなければなりません。そこでスーツアクターを目指す方にぜひご覧いただきたいのがキャラ転です。

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