アニメーターになるには?年収やキャリアプラン、就職先を解説!

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アニメーターになるには?年収やキャリアプラン、就職先を解説!

日本のアニメ表現や技術は世界的にも評価が高く、今やアニメーションはわが国が世界に誇る産業ともいえます。そんなアニメーションを支えているのが、アニメーターと呼ばれる職業の人々。アニメ作品になくてはならない、作画作業を担当しています。本記事では、アニメーターの仕事の基礎知識から年収、キャリアプランなど、アニメーターを目指す人が知っておきたい情報を紹介します。

アニメーターとは?アニメーションの仕組み

アニメーションとは、連続した静止画を撮影することで絵に動きをつけた映像表現のこと。アニメーターとは、アニメーション制作において、連続した静止画を動かす作業を担当する職種を指し、この工程は「作画」と呼ばれています。作画には、「原画」と「動画」の2つの作業があり、原画を描くアニメーターと、動画を描くアニメーターはそれぞれ、「原画マン」または「原画担当者」、「動画マン」または「動画担当者」と呼ばれています。

原画マン(原画担当者)

原画マンとは、キャラクターの動きのポイントとなる「キーポーズ」を制作する職種です。原画マンが作成したキーポーズをもとに細かな動きがつけられるため、高い表現力やデッサン力、画面全体の構成を見る力が求められます。

動画マン(動画担当者)

動画マンはキーポーズとキーポーズの間の動きを描く「中割り」を担当する人を指します。絵をなめらかに動かし、クオリティの高い動作を表現するには、人体の動きを正確に再現できる高い描写力や、人体構造への理解が必要です。動画マンは原画マンに比べ、新人アニメーターが担当することが多く、アニメ制作における基本が詰まった仕事と言えるでしょう。

アニメーターの収入

文化庁が2019年に発表した「アニメーション制作者実態調査報告書2019」※1によると、アニメーターの年収の平均値は441万円と言う結果が出ています。

国税庁が2022年に発表した、「令和3年 民間給与実態統計調査」※2によると、日本人の平均年収は443万円であり、アニメーターの年収は平均値程度と言えるでしょう。ただし、駆け出しのアニメーターの年収はより低い傾向にあり、200万円前後と平均年収を大きく下回ることもあります。一方で、アニメーターから演出などにキャリアアップする場合は、平均年収以上の年収アップも見込めるでしょう。

【データ引用】※1「アニメーション制作者実態調査 報告書2019」日本アニメーター・演出教会|http://www.janica.jp/survey/survey2019_report.html
※2「民間給与実態統計調査 (令和4年9月)」国税庁|https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/pdf/002.pdf

アニメーターのキャリアプラン

アニメーターの多くは、動画マン(動画担当者)からキャリアをスタートさせます。その後、より技術力や表現力が求められる原画マン(原画担当者)を担当し、さらに実績を積むと、作画のクオリティをチェックする作画監督へのキャリアアップや、演出家や制作進行などへのキャリアチェンジも目指せるでしょう。

アニメーターとして働くには?


アニメーターとして働くには、専門学校などを卒業したのち、下記のような選択肢があります。

①アニメ制作会社に就職
②専門スタジオに就職
③フリーランスとして活動

本章では、それぞれの選択肢について詳しく紹介します。

①アニメ制作会社に就職

アニメーターを目指すのであれば、まずはアニメ制作会社への就職を検討しましょう。アニメ制作会社には大きく分けて2種類があり、企画から制作までを担当する比較的規模の大きな制作会社と、企画制作を行う制作会社から話数やシーン単位で制作を請け負う下請け制作会社があります。将来的にアニメーターからキャリアアップした際、演出を担当して企画からアニメ制作に関わりたいと言う方は、自社で企画を行う大手の制作会社への就職を目指すのがおすすめです。

②専門スタジオに就職

アニメの背景や撮影、CGなど、アニメの制作工程の一部に特化した業務を担当する会社を、専門スタジオと呼びます。アニメーターを目指す人は、作画専門のスタジオに就職するという選択肢があります。

③フリーランスになる

アニメーターの中には、フリーランスとして活躍する人も多くいます。実力がある人はもちろん、新人アニメーターでもフリーランスは多く、その背景には、出来高制などの業界的な慣習による低賃金、長時間労働を回避するためという事情もあるようです。アニメ業界は人手不足のため、経験値が高くスキルがある人は、フリーランスでも十分に活躍できます。

アニメーターに必要なスキル

アニメーターは特殊なスキルが必要な仕事です。高い技術力はもちろん、人のアドバイスを受け入れる柔軟性やコミュニケーション力、技術を身につける根気や忍耐力が求められるでしょう。また、アニメ業界は憧れる人が多いものの、離職率も高い世界と言われています。アニメーターとして活躍し、目標とするキャリアをかなえるには、アニメが好きという情熱を持ち続けることも重要です。

①技術力

アニメの動きを作るアニメーターは、キャラクターに命を吹き込む仕事と言っても過言ではありません。人体の動きを正確に再現する高いデッサン力や表情の移り変わりやキャラクターの個性を表す緻密な表現力が求められます。

②柔軟性やコミュニケーション力

アニメーションはアニメーターだけの力で完成するわけではありません。作品全体のことを見据えて監督や仲間の意見を柔軟に取り入れ、よりよい作画を目指せる柔軟性が求められるでしょう。

③根気と忍耐力

動画担当者の仕事は、同じカットを1日に何十枚、何百枚と描く過酷な仕事です。集中力を切らさず丁寧に作業を行いつつ、自身のスキルアップも目指せる根気や忍耐力が必要不可欠でしょう。

④アニメへの情熱

アニメーターはアニメ制作を地道に支える裏方の仕事です。労働環境の課題も、まだまだ改善途上というのが実情と言えます。そんな中で「アニメが好きで働きたい」という強い気持ちを持ち続け、日々スキルアップをはかれる情熱を持ったアニメーターは、将来にわたって活躍の道が開けているでしょう。

資格・試験は必要?


アニメーターになるのに、資格や試験は必要ありません。ただし、アニメーターとしての仕事が未経験である場合、自身のデッサン力や構成力、基本的な配色知識を証明するために資格を取得しておくのもひとつの手です。また、近年、アニメ作品の多くは、3DCGの技術が用いられています。そのため、CGアニメーションの制作スキルをはかる資格試験に挑戦しておくのもおすすめです。

CG-ARTSアニメーション実技試験

【画像引用】CG-ARTSアニメーション実技試験|https://www.cgarts.or.jp/v1/kentei/animation/index.html

「CG-ARTSアニメーション実技試験」は、公益財団法人画像情報教育振興協会による、アニメーターを目指す学生向けの試験です。課題から指示を読み取り、CGアニメーションを作成。全国順位やスコアで評価されるほか、アドバイスがもらえるため、実践的な技術の向上に役立ちます。

CGクリエイター検定

【画像引用】"CGクリエイター検定”CG-ARTS|https://www.cgarts.or.jp/v1/kentei/about/creator/index.html

「CGクリエイター検定」は、公益財団法人画像情報教育振興協会による、CGアニメーター向けの試験です。CG理論の知識やCG制作ツールの使い方、CG制作のワークフローなどを学べます。

色彩検定

【画像引用】色彩検定|https://www.aft.or.jp/

「色彩検定」は公益社団法人色彩検定協会による試験で、色が与える心理的効果や配色技法など、色に関する総合的な知識を学べます。アニメーションにおいては、キャラクターの衣装や背景における配色の考え方に役立てることができるでしょう。

【まとめ】アニメーターを目指す一歩は制作会社や専門スタジオがおすすめ!

アニメーターは、画力はもちろん、根気や忍耐力、コミュニケーション力や柔軟性が必要な仕事です。アニメーターを目指す人は、制作会社や専門スタジオに就職するか、実力をつけてフリーランスになる方法が挙げられます。ただし、アニメ業界未経験であれば、まずは就職という形でアニメ制作の現場を経験しておくのがおすすめです。

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