Webtoonとは？漫画との違いやクリエイター求人募集の注意点など

近年、さまざまな媒体で見かけるようになったのが、Webtoonと呼ばれるスタイルの漫画・コミック作品です。縦長のスタイルが特徴的であり、自身でもWebtoon関係の仕事に就きたいと考えている方もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事ではWebtoonの概要や仕事として取り組んでいくにあたりおさえておきたいポイント、どのような働き方があるのかなどを解説します。Webtoon業界に興味のある方は、ぜひご覧ください。

Webtoonとは、縦型に読みやすく作られたデジタルコミックやWebコミックのことをいいます。「web」と、英語で漫画を意味する「cartoon」を組み合わせた造語であり、画面が小さいスマートフォンからでも快適に漫画が読めるように工夫されているのが特徴です。ここでは、Webtoonについて詳しく解説していきます。

韓国生まれ

Webtoonは、韓国で生まれました。1990年代に生まれたWebtoonは2000年代頃から流行し、日本でもその人気が高まっています。流行のきっかけとなったのが、コロナ禍による影響です。外に出ることなく手軽にWeb漫画が楽しめるとして人気が高まりました。

特徴

Webtoonは、オールカラーで縦読みなのが大きな特徴です。スマートフォンで閲覧することを想定して作られているため、上から下に向かって各コマが縦に並んでコマ割りされているのがWebtoonならではの特徴といえるでしょう。

漫画・電子コミックとの違い

一般的な漫画やWebコミックとは少し異なるポイントもあります。例えば、従来の漫画は見開きのように横方向に複数のページにわたってストーリーが展開する手法がありますが、Webtoonの場合はこれが縦に展開されるという違いがあります。また、一般的に漫画は漫画家が中心となってそれをアシスタントがサポートする形で作られます。

一方、Webtoonは完全分業制で制作され、各工程のディレクションを行う編集者のほか、原案や脚本、線画、背景、ネーム、着色など、それぞれ担当者が異なるのも漫画・電子コミックとの違いといえます。

それから、Webtoonは縦スクロールした際に読みやすいように工夫されています。小さなスマートフォンの画面でも読みやすくするため、文字数が少なめになっているのも一般的な漫画・電子コミックと異なるポイントです。

人気作品

具体的にWebtoonにはどのような人気作品があるのでしょうか。一例として、以下のような作品が挙げられます。

【人気のWebtoon作品】

● 俺だけレベルアップな件
● 俺だけレベルMAXなビギナー
● 入学傭兵
● 外見至上主義
● 私の夫と結婚して
● 女神降臨
● 喧嘩独学
● 悪女は砂時計をひっくり返す
● 再婚承認を要求します
● 義家族に執着されています

他にも実にさまざまな作品があります。近年は、漫画・電子コミックを配信しているサイトでWebtoonの作品ラインナップを強化しているWebサイト・アプリも増えてきました。ピッコマやcomico、LINEマンガ、コミックシーモア、めちゃコミックなどで数多くの作品が配信されています。

Webtoonに興味のある方の中には、自身がWebtoonクリエイターとして活躍していきたいと考えている方もいるでしょう。ここでは、Webtoonクリエイターになるにはどうすれば良いのか解説していきます。

資格やスキルを習得する

仕事をする上で求められる資格やスキル習得を目指しましょう。紹介したように、Webtoonは完全分業制で制作されているのが特徴なので、例えば絵が描けない人であっても原作や着色などの形で作品に携わることは可能です。

資格が必須ではありませんが、関連するスキルや、自分の能力を証明できる資格があれば、採用で有利になるでしょう。

コンテストに出品する

自身で一つの作品を完成させられるのであれば、作品をコンテストに応募すると良いでしょう。作品が評価されれば、そのまま担当者がつくこともあります。また、審査員からのコメントがもらえることもあるので、次回作品を制作する際の参考にもなるでしょう。

それから、コンテストの中にはすべて1人で作り上げるのではなく、シナリオのみ募集しているものもあります。自分の得意分野で挑戦してみてはいかがでしょうか。なお、コンテストを行っている団体や媒体によって求めている作品のスタイルが異なります。そのため、自身が得意としていたり、興味があったりするスタイルに近い団体・媒体のコンテストを選ぶことも重要です。

Webtoon制作会社に就職する

Webtoon制作会社に就職するのも一つの方法です。各制作会社で求められている条件が異なるので、自身の経験やスキルに合ったものを選びましょう。必ずしも必須となるスキルがあるわけではありません。

ただ、過去にWebtoonの制作経験がある方は有利になることがあります。これまで制作経験がない方もWebtoon作品に触れ、理解を深めておくことが重要です。

フリーランス・会社経営者として独立する

ある程度の実力は求められますが、フリーランスや会社経営者として独立する方法もあります。ただし、フリーランスや会社経営者としてWebtoonに関わる方法は、上級者向けといえます。

一般的には、フリーランスとして活躍していくためにはポートフォリオを登録し、Webtoonの募集に応募する形となります。フリーランスとして活躍できるようになれば、高収入を目指すことも可能です。また、会社経営者として独立するのであれば全くの未経験だと厳しいので、Webtoon制作会社で学ぶなど、ある程度の経験が必要になります。

まずは必要な資格やスキルを習得し、コンテストに出品したり、Webtoon制作会社への就職も検討したりしながらフリーランスまたは会社経営者として独立することも考えてみると良いでしょう。

Webtoonクリエイターの求人を探して応募するにあたり、どういったことに注意すれば良いのでしょうか。以下のようなことに注目してみてください。

【注意すべきポイント】
● 制作段階ごとに求められる強みが異なる
● 給与形態を確認しておく
● 勤務地を調べる
● 一般的な仕事探しとは方法が異なる

Webtoonは基本的に分業制で行うことから、全体の作業を広く浅く行える人よりも、各作業段階を専門的に行える力が求められます。例えば、多くのケースでは着彩についても人物と背景、仕上げはそれぞれの専門家が担当します。これからWebtoonの制作に携わりたいと考えているのであれば、まずは自身がどの段階を担当したいのか明確にし、そのために必要なスキルを磨いていきましょう。

また、給与形態についてもよく確認が必要です。原稿料が一話ごとに支払われるのか、何話分かがまとめて支払われるのか、他の支払い方法なのかなどを確認した上で応募しましょう。

基本はリモート制作となりますが、打ち合わせなどで指定された場所に出向かなければならない可能性もあります。特に地方に住んでいる方は勤務地や打ち合わせに関することについてよく確認しおきましょう。頻繁に遠方で打ち合わせが必要になる場合、仕事を継続するのが難しくなる可能性があります。

それから、一般的な仕事探しをする際はハローワークや転職サイトを利用することが多いといえますが、Webtoonに限定して探す場合はこの方法だとなかなかうまくいかないことがあります。業界に強い転職サイトを活用しましょう。

いかがだったでしょうか。Webtoonの概要や、仕事にしたいと考えた場合におさえておきたいポイントを解説しました。重要なのは、Webtoonならではの特徴を知り、専門的な求人を掲載しているサイトを利用して仕事を探していくことです。

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