トイデザイナーになるには?求められる素質や学歴、就職した場合の収入の傾向

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トイデザイナーになるには?求められる素質や学歴、就職した場合の収入の傾向

カプセルトイや、キャラクターを使った玩具。最先端のデジタルトイなど、大人も子どももワクワクさせてくれるおもちゃたち。そんなおもちゃをデザインし、世の中に送りだす仕事があることをご存じでしょうか?

本記事では、おもちゃのデザイン・設計に関わり、世の中に商品として送りだす「トイデザイナー」の仕事について紹介します。子ども向けおもちゃはもちろん、キャラクターにかかわるおもちゃやカプセルトイを作りたい!と考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

トイデザイナーとは?

トイデザイナーとは?トイデザイナーとは、プロダクトデザイナーの一種で、まだ商品化されていない企画段階のおもちゃのコンセプトや企画意図をくみとり、商品全体の構造やデザイン、細かな仕様や価格、安全性などを設計する仕事です。

トイデザイナーは一般的に、おもちゃメーカーや周辺企業のデザイン部に所属しており、開発部や製造部、営業部などと連携をとりながら、企画会議を経て商品化が決定したおもちゃをカタチにします。

自分が設計したおもちゃを商品化して世の中に送り出せるというやりがいは、おもちゃが大好きな人や、好きなキャラクターに関わって多くのファンを喜ばせる商品を作ってみたいと考えている人にぴったりですね。

トイデザイナーに求められる素質

トイデザイナーに求められる素質トイデザイナーは、ただたんに「遊んで楽しい」おもちゃを作れば良いわけではありません。安全性や耐久性を意識した素材選びから造形、機能性やコスト、市場のニーズ、トレンドなど、さまざまな視点から商品としてのクオリティを意識する、客観性やバランス感覚が求められます。また、企画書の中のアイデアを実際にカタチにし、さまざまな部署と連携をとりながら「商品」にまで研ぎ澄ませていくには、並々ならぬコミュニケーションスキルが求められるでしょう。

もちろん、デザインの基本的な知識は必要です。ただし、技術面は経験値によって蓄積されるものでもあるため、まずはおもちゃへの興味関心や、新しいおもちゃを作りたいという意欲が大切です。

トイデザイナーはこんな素質が求められる仕事!

⚫︎商品としてのクオリティを考えられるバランス感覚
⚫︎コミュニケーション力
⚫︎専門的なデザインスキル
⚫︎おもちゃへの興味関心・おもちゃ作りへの意欲


トイデザイナーになる方法

トイデザイナーになる方法トイデザイナーとして就職するには、2つのルートが考えられます。ひとつは、大学や専門学校でデザインを学び、デザインスキルをアピールして目標とする会社・部署に入社する方法。もうひとつは、大学の工学部を卒業し、設計に強いトイデザイナーを目指して入社する方法です。

デザインスキルと設計スキル、どちらを重要視するかは企業や作るおもちゃによっても別れるため、自分がどんな会社でどんなおもちゃを作りたいかを具体的にしてから、就職に向けての計画を立てると良いでしょう。

就職先はおもちゃメーカーやその周辺のデザイン会社が一般的ですが、専門性の強い職種である上に人気のあるポジションなので、募集自体が少なく、狭き門であることは理解しておきましょう。

このほか、食玩を販売している菓子メーカーや、カプセルトイを専門に企画・製造しているメーカーへの就職も、おもちゃの企画・制作の機会を得られるでしょう。

トイデザイナーの収入の傾向

トイデザイナーの収入の傾向業界の中でも希少な存在であるトイデザイナーは、一般のデザイン職よりも競争率が激しい仕事と言えます。そのぶん、採用されれば専門的な知識や経験が得られ、高いスキルが身につくでしょう。デザイン業界では、専門性的なスキルが求められるデザイナーは給与水準が高い傾向にあります。

2023年現在の大手求人サイトを見ると、デザイン会社のプロダクトデザイナーの求人において、新卒での給料は月給25円前後が一般的です。より就職希望者の多い大手のおもちゃメーカーにトイデザイナーとして就職した場合は、より高い給与水準が期待できるでしょう。

おもちゃができるまでの過程

おもちゃができるまでの過程さまざまな部署の担当者とともに商品を形にするトイデザイナーは、おもちゃの企画が生まれ、商品になるまでの過程を知っておく必要があります。本章では、一般的なおもちゃメーカーにおける、おもちゃの企画、製造〜販売までの各フローの業務内容を解説します。

①市場調査・分析(マーケティング担当者)


おもちゃの商品開発は、市場調査と分析からスタートします。ターゲットの趣向や流行を取り入れることはもちろん、時代背景や人々のライフスタイルにフィットするおもちゃをつくるのが、ヒットの鍵。企画開発担当者はもちろん、トイデザイナー自身も、「今どんなおもちゃが流行っているのか?」「おもちゃに応用できる技術はないか?」と言った情報収集を通して市場にアンテナを張り、設計時の引き出しを増やすことが大切です。

②企画開発(マーケティング・商品開発担当者)


市場調査の結果を分析し、今世の中に求められていると感じるおもちゃを企画します。おもちゃの企画会議では、実現性はもちろん、新しさやデザイン、安全性など、さまざまな方向から開発チームや技術者が意見を交わし、厳しい条件をかいくぐった優秀なアイデアのみが商品化の権利を得られます。企画開発担当者には、専門的な知識や企画力はもちろん、何度もアイデアを練り直す根気強さや、「今ある技術や予算で何ができるのか」を柔軟に考えられる機転が求められるでしょう。

③開発・設計(トイデザイナー)


おもちゃを商品化するにあたり、トイデザイナーが実際に商品を作ってみて、調整や検証を繰り返し、量産設計を行います。商品によっては対象年齢が定められていることもあり、おもちゃを手にした人が楽しく遊べることはもちろん、耐久性や安全性という視点でもしっかりとした設計が求められるでしょう。トイデザイナーには技術者としての緻密さや計画性、アイデアを実現する創造力はもちろんのこと、予算内で一定のクオリティを達成できるコスト感覚が必要です。

④製造(開発担当者・トイデザイナー)


トイデザイナーが設計したおもちゃを工場で試作し、品質、コスト、納期を確認してから正式に製造をスタートします。この際、トイデザイナーは、量産された商品の品質チェックと製造フローの確認を行います。
また、おもちゃ本体の製造だけでなく、パッケージもおおむね同じタイミングで製造を行い、完成したおもちゃはパッケージにセットして出荷まで保管する必要があります。開発担当者は、おもちゃの設計と同時にパッケージやリーフレットなどの同封物のデザイン、印刷が完了するよう、スケジュールを設定しておく必要があるでしょう。

⑤営業・販促(広告宣伝担当者・営業担当者)


商品をリリースする際は、思いをこめて作ったおもちゃが多くの人に認知され、手に取ってもらえるよう、販促活動を行います。広告宣伝担当者がテレビCMや雑誌広告の制作・出稿を進めるほか、営業担当者はおもちゃ売り場のバイヤーと商談を行い、商品とともに、POPや陳列代などを使った売り場作りを提案します。トイデザイナーは、おもちゃを企画・設計するだけでなく、商品が売り場に並ぶ姿を想像し、「商品の特徴をどのように見せるか」を想像しながらデザインする必要があります。

【まとめ】おもちゃ業界は今後も伸びていく可能性大!人気の職業をキャラ転で目指そう

【まとめ】おもちゃ業界は今後も伸びていく可能性大!人気の職業をキャラ転で目指そう

少子化が進む近年、おもちゃ業界は縮小傾向にあると思われがちです。しかし、おもちゃのターゲットはけして子どもだけではありません。大人が夢中になるコレクション性の高いおもちゃやホビートイ、外国人観光客からも人気のカプセルトイなど、さまざまなターゲットに向けた商品が開発・販売されており、業界全体の勢いは伸びつづけています。

株式会社矢野経済研究所が2023年に実施した玩具市場に関する調査では、2022年度の玩具9品目別市場規模(メーカー国内出荷金額ベース)が前年度比6.8%増の7,636億円。テレビゲームを除いた、模型・ホビー、キャラクター玩具などの主要8品目では、前年度比10.8%増の4,236億円という結果が出ており、コロナ後にインバウンドが回復したことで、引き続き市場が拡大しつづけることが予想されます。おもちゃの造形を作り、世に送りだすトイデザイナーの仕事は、今後より注目を集めることになりそうですね。

キャラ転では、おもちゃメーカーのトイデザイナーをはじめ、商品企画や営業など、あこがれのおもちゃ業界のさまざまな求人に出会えます。気になる企業で実際に働いたことがある人の口コミも閲覧できるので、自分に合った仕事が見つけられるでしょう。まずは会員登録をして、キャラクター業界への一歩を踏み出してみませんか?

【出典】株式会社矢野経済研究所「玩具市場に関する調査を実施 (2023年)」(2024/02/13)|https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3447